第2回計算社会科学会大会(CSSJ2023)
開催要領
日時 | 2023年2月20日(月),2月21日(火) |
会場 | 津田塾大学 千駄ヶ谷キャンパス(ハイブリッド) ※現地会場には入構制限があるため,現地会場にお越し頂けるのは,事前に現地参加を希望された方限定です |
参加費 | 無料 |
第2回大会優秀賞
研究発表を聴講した本学会の運営委員の投票に基づき,特に優秀な研究を表彰いたします.本大会では,以下の3件の発表に大会優秀賞を授与します.
- Qualitative coding with latent variable approach for social science data (Ukyo Kanetaka)
- 単語分散表現による言語の通時変化の定量化:11年分の日英ニュース記事を用いた社会的事象の分析 (石原祥太郎, 高橋寛武, 白井穂乃)
- アバターコミュニケーションサービスにおけるオンライン社会リズムの同期現象 (高野雅典)
プログラム
一般発表の持ち時間は15分とし,発表12分,質疑3分を標準とします.現地・オンラインを問わず,発表者が所有するPCの画面で表示したスライドを,Zoomの画面共有機能で配信しながら発表を行っていただきます.会場のスクリーンにはZoomで配信される映像を投影します.
既発表と同等の内容の発表には,タイトルから当該発表にリンクしています.また,大会終了後に論文を一般公開したのものには「 ※論文公開」を付記しています.
第2回計算社会科学会大会予稿集(公開版)
2月20日(月) 9:30 – 18:15
9:30 – 9:40 : オープニング(遠藤薫)
9:40 – 10:40 : セッション1(水野貴之)
- 農業水利アンケートへのネットワーク分析の適用
(永持達也, 奥田将己) - ソープランドの顧客レビュー(口コミ)から再構築する性接触の社会ネットワーク
(伊東啓, 重田桂子, 山本太郎, 守田智) - ネットワーク上のクチコミ拡散=普及の効果をどう評価するか ―マーケティングの視点から―
(水野誠) - YouTubeの反ワクチン動画におけるトロールコメントの影響:毒性から恐怖の連鎖反応
(宮崎邦洋, 内場崇之, Haewoon Kwak, Jisun An, 笹原和俊)
10:55 – 11:40 : セッション2(浅谷公威)
- メディアコンテンツに対する興味への集合的記憶モデルの適用可能性
(内藤大貴, 佐野幸恵, 森下壮一郎, 武内慎) - 都市圏内における市区町村間移動が感染症拡大に与える影響
(守田智, 中川訓範) - Qualitative coding with latent variable approach for social science data
(Ukyo Kanetaka)
13:00 – 14:00 : 招待講演(鳥海不二夫)
- 西浦博氏(京都大学)
- 新型コロナウイルス感染症の流行対策のデザインとその科学コミュニケーション
14:15 – 15:15 : セッション3(水野誠)
- Web情報に基づく企業のデジタルトランスフォーメーション活動評価
(奥村明俊, 市瀬規善, 久寿居大, 石川開, 鳥澤健太郎, 大竹清敬) - 東京証券取引所のプライム市場を対象とした業種別・市場別の統合報告書作成企業分析の予備調査
(中井雄一郎, 吉田光男) - 価格インパクトは普遍か?
(佐藤優輝, 金澤輝代士) - 非財務が企業経営に影響を及ぼすメカニズムの解明
(濱崎良介, 粂照宣)
15:30 – 16:45 : セッション4(笹原和俊)
- 持続的で柔軟な地域医療提供の実現に向けた社会デザインの研究
(猪又明大, 大谷猛, 雨宮智, 香村紗友梨, 伊藤由希子) - Does Mouse Click Frequency Predict Students’ Flow Experience?
(Pedro K Muramatsu, Wilk Oliveira, Kiemute Oyibo, Juho Hamari) ※論文公開 - クラウドファンディングでの金銭的支援と社会とのつながり感の関係について
(土屋志高, 大橋盛徳, 渡邊淳司) ※論文公開 - 米沢市民の急性期医療のニーズからみる医療提供体制の課題の考察
(伊藤由希子, 池田登顕, 村上正泰, 猪又明大, 大谷猛, 雨宮智, 溝内剛, 多田厚子) - 大学偏差値は何を説明しているか ─エージェント・ベース・モデル(ABM)を通して─
(樊怡舟, 康凱翔, 中尾走)
17:00 – 18:30 : セッション5(岡田勇)
- 投稿集団の均一性に着目した日本プロ野球ツイートにおける熱狂現象の分析
(大友直史, 水野誠, 笹原和俊, 佐野幸恵) ※論文公開 - 単語分散表現による言語の通時変化の定量化:11年分の日英ニュース記事を用いた社会的事象の分析
(石原祥太郎, 高橋寛武, 白井穂乃) - Evaluation of Occupational Gender Bias in Japanese Word Embedding
(Shintaro Sakai) - オンライン言語現象における最も典型的な普及曲線はどのような形状か?―社会における普及現象の多様性の解析とそのモデル化ー
(渡邊隼史) - 危機言語の実態解明に向けた言語ネットワーク解析
(野村紀帆, 池田裕一) ※論文公開 - Discovering China’s Policy Trajectories in the Xi Jinping Era: A Text-as-Data Approach to Presidential Speeches, 2012-2022
(Jaehwan Lim, Ase Ito, Hongyong Zhang)
2月21日(火) 9:30 – 17:50
9:30 – 10:30 : セッション6(守田智)
- デジタルリテラシーの計量書誌学的分析
(星永亮, 笹原和俊) - Webサービス操作におけるバースト性の時間変化分析
(武内慎, 佐野幸恵) - 道徳は代替肉の消費意欲を高めるか?
(橋本萌那, 高澤陽太朗, 笹原和俊) ※論文公開 - SNS上のコミュニケーションを探る:Twitterにおけるリプライ行動の計量的分析
(佐藤浩輔, 中分遥, 山田順子) ※論文公開
10:45 – 11:45 : セッション7(吉田光男)
- 重み付き有向ネットワークにおける2つの対象間の相対的関係性指標
(柾谷将吾, 森口聡子, 増山博之) - アバターコミュニケーションサービスにおけるオンライン社会リズムの同期現象
(高野雅典) - オンライン取引におけるTrust Management Algorithmのダイナミクス
(鈴木亮平, 張一凡, 大橋盛徳, 笹原和俊) - 文脈を考慮した人間の認知傾向に基づく逐次的意思決定
(南朱音, 甲野佑, 高橋達二)
13:00 – 14:00 : セッション8(小森政嗣)
- 専門家への言及はいかに中国SNS上におけるコロナ関連のセンチメントに影響したのか:武漢ロックダウンの事例から
(于海春, 田中幹人) - LIWCを適用したInstagram広告の心理的指標の数値化とCTRに与える影響の分析
(井上健二郎, 吉田光男) - Emotional distress during COVID-19 by mental health conditions and economic vulnerability: Retrospective analysis of survey-linked Twitter data with a semi-supervised machine learning algorithm
(Michiko Ueda, Kohei Watanabe, Hajime Sueki) - Twitterから抽出した放射線問題に対する空気感の推移
(佐野幸恵, 鳥居寛之, 宇野賀津子)
14:15 – 15:15 : セッション9(高野雅典)
- GPT-2による環境や個人属性に依存した移動軌跡の時空間情報生成
(水野貴之, 掘込泰三, 藤本祥二, 石川温) - GPSデータを用いたCOVID-19実効再生産数の網羅的なモデル化
(尾崎順一, 志田洋平, 高安秀樹, 高安美佐子) - Factors that affect human mobility during the COVID-19 pandemic
(劉兆媛) - 滞留人口の大きい500メートルメッシュを持つ地域の特性に基づく対策が 2020年の日本において新型コロナの抑制が可能であったかもしれない可能性
(下野寿之) ※論文公開
15:30 – 16:15 : セッション10(瀧川裕貴)
- なぜコロナ禍で少子化は加速したか:SNSに基づく分析
(張佳潔, 兪佳侃) - ソーシャルメディアにおける文化進化:炎上現象のベイズ統計モデリングによる分析
(清水あおぐ, 笹原和俊, 橋本敬) ※論文公開 - Science of Science on the Publications of Japanese Political Scientists(「日本の政治学者の科学的営為を科学する」)
(Masaru Nishikawa, Akira Matsui, Daisuke Sakai)
16:30 – 17:30 : セッション11(西川賢)
- Twitterにおける選挙時の政治コミュニケーションのバイアス :ログデータと社会調査データを用いた実証研究
(谷原吏, 小田中悠) - Wikipediaの政治家の情報についての分析
(Akira Matsui, Kunihiro Miyazaki, Taichi Murayama) - Tweet-based Political Ideology Comparison under Multilingual Environment
(陳景慧, 水野貴之) - 政治的暴言の規制に対する人々の態度:バイアスとそのメカニズム
(西耕平)
17:30 – 17:40 : クロージング(上東貴志)
概要
近年,社会科学研究に新たな潮流が生まれつつあります.それが「計算社会科学(Computational Social Science)」です.その基盤として,オンラインでの人々の自発的な情報行動やコミュニケーションの詳細がデジタルに記録・蓄積されるようになったことがあげられます.また,センサー技術やIoT(Internet of Things),クラウドソーシングの発達により,大規模で高密度な行動測定や行動実験ができるようになったことも重要です.計算社会科学は,このようなビッグデータを情報技術によって取得・処理するなど新たな手法を用いて,分析・モデル化・シミュレーション・実験を行い,人間行動や社会現象を定量的に理解することを目的としています.
本学会大会は,日本での計算社会科学の普及と発展を目指し,社会学や社会心理学,経済学やマーケティング,情報学や情報工学,物理学やネットワーク科学などの様々な分野の研究者により活発に情報共有・議論を行う場を提供することを目的としています.計算社会科学にご興味をお持ちの方であれば,どなたでもご参加いただけます.
招待講演
- 西浦博氏(京都大学)
- 新型コロナウイルス感染症の流行対策のデザインとその科学コミュニケーション
発表申込
口頭発表をご希望の方は,以下のフォームより発表の申込みをし,論文をご提出ください.論文および発表の言語は日本語または英語とします.論文はPDFファイル2~8ページ(約4,000~16,000字相当)を受け付け,原稿のフォーマットは自由です(大会としての指定テンプレートはありません).論文は一般非公開(参加者限りに公開)にすることもでき,また,既発表と同等の内容を発表する場合は論文の提出を省略できます.発表時間は質疑応答込みで20分を予定しています.なお,発表申し込み件数が多い場合は,1人1発表にするなど,一部の発表をお断りする場合があります(個別に連絡いたします).
- 発表申込の締切:2023年2月6日(月)
- 論文提出の締切:2023年2月13日(月) ※詳細は別途通知します
- 発表申込フォーム
聴講申込
聴講参加のみご希望の方は,以下のフォームよりお申込み下さい.
- 聴講参加の締切:
2023年2月16日(木) 23:59オンライン参加は大会終了まで受付 - 聴講申込フォーム
- ※現地会場には入構制限があるため,締切までの聴講申込が必須です.参加予定者リストを守衛室に提出する関係上,締切は延長されません.
- ※会場定員の都合により,締切前に現地参加受付を終了する場合があります.
- ※オンライン参加登録のみ,現在も受付けています.申し込み完了ページにて,パスワードが表示されます.(2/17 16:30)
現地参加における注意事項
参加登録の際に現地参加を希望される際や,現地参加される際には,以下の事項への同意および遵守をお願いいたします.
- 現地会場へのご来場の可否,人数の制限等は,これからの社会状況,会場の制約や学会の決定に依存します.ご希望に添えない場合や,直前または当日になってご来場をお断りする場合などもあります.ご了承ください.
- 現地に来場できない場合でも,オンライン(Zoom)で参加することができます.
- 現地開催の中止やプログラムの変更などの実施形態に変更が生じた場合でも,旅費等にかかる費用の補償は一切いたしかねます.
- 「新型コロナウイルス等感染症対策推進室のサイト」や「東京都の特設サイト」などを参照し,ご自身で適切な行動を取るように心がけてください.
- 現地会場ではマスクの着用をお願いいたします.
- ご自身や周囲の方の体調,移動中や現地の状況などの安全性を各自でご確認いただき,少しでも不安があればオンラインでの参加に切り替えてください.現地参加を希望した場合でも,オンライン参加へのご変更にかかるご連絡は不要です.
- オンライン参加を希望した場合,締切後の現地参加への変更できません.
- 対人距離,会場の定員,健康状態の報告など,会場での指示には常に従ってください.
現地会場
会場 | 津田塾大学 千駄ヶ谷キャンパス (JR総武線・中央線 千駄ケ谷駅下車,徒歩約1分.都営地下鉄大江戸線 国立競技場駅下車,A4出口より徒歩約1分) |
その他 | 当日は,津田塾正門の守衛室でお名前の確認をいただき,大学構内にお進みいただいて,学会受付で名刺を入れる名札ホルダーをお受け取り下さい. |
運営
◆共催
◆問い合わせ先
計算社会科学事務局 contact@css-japan.com